ひかりはいつも優しくて
だから俺は辛くって
襟を立てて歩く

ひと気の無い道ばかり
匂いだけで選んでる
それでやっと慎まる

俺の吐く息はきっと黒くって
血なまぐさがあふれてしまってるだろう
それでもいいと君はいつも笑ってくれるから

カズにこないだ会ったんだ
赤くなった白目を
こすりながら奴は言う

涙がさぁ ダイヤなら
俺はきっと 今頃
大金持ちさ そうだろ

限度なんて知らないって感じの
夏の雨ぴしよ濡れで目が覚める
それでもいいと君はいつも笑ってくれるから

赤い車走り去る
青みがかった女を
置き去りにして適当に

彼女は髪を直して
鼻を1回すすってから
何もなかったふりをする

ひかりが差して
彼女とてもきれいで
細身のジーンズ少しはたいて
歩き出す
ちょっとだけ
優しさが
戻って

ひかりはいつも優しくて
だから俺は辛くって
襟を立てて歩く


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