億点満点の世界を絵に描いてる君は いつも絵の具だらけさ
猫みたいな栗色の髪の毛を邪魔そうに束ねてしまうんだ

君のカゴの小鳥はいろんなことを喋った
独り言が好きなのって少女みたいに笑う

君の寂しさにどんな言葉をかけても
笑顔の裏に深く沈んでいってしまうんだ
今夜も大きなキャンバスの中で眠る
どんなに望んでもそばには行けないんだ
知っているくせに

青空のすみの方でトンビがぐるぐる舞うのを見ていたんだ
ぼんやりと筆の先が窓の輪郭を描いて迷って行き先を失った

君が吸った煙草の匂いで胸がやけた
キスしてなんだっけ?ってとぼけてる君の目は

君の寂しさ映した深い池のよう
もがいたりしないで静かに溺れていくの
僕はそのキャンバスを引き裂きたい
でないと君はずっとひとりぼっちだ
知っているんだろう

そして君は
そして君は
ひらいた窓の外
トンビの舞う空へ
鳥かごの小鳥をそっと逃がした


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