るう゛ぃえ/from end.

やさしい終わりの伝え方

るう゛ぃえ


word: てまり music: 一樹

『from end.』収録

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  • 震える唇を噛んで 話を切り出した私
    いつでも優しいアナタの「優しさ」が切なかった日

    決して裕福では無いけれど 毎日が幸せでした
    けれど いつしか その視線の先は私じゃ無くなっていたね

    気付かないフリなんて いくらでも出来たけれど
    微笑む顔が無理している様に見えたの

    嘘をつくのがヘタね 昔からずっとそうだった
    前髪をいじる仕草が 妙に 可愛くて
    涙をこらえながら 強い女 演じて見せた
    本当は狂いそうな自分 隠しながら━━━

    明日の今頃はきっと━━━ この部屋を この街を 出る頃かしら?

    想い出ならば数えきれない程あったのに
    私の荷物はダンボール2箱分で━━━

    同じ小さな部屋で 春夏秋冬を共にしてた
    あの頃が今は夢の様に思えて
    この部屋に残っていた煙草の香りも消えていた
    「アナタ」はこのフィルムの中だけになった

    アナタの中から きっと 私は消えてしまうでしょう
    それでもいいと 今は思えるから
    枝分かれのその先に 花が咲き 種をつけるでしょう
    アナタの背中を 見ているだけでいい━━━

    時折 吹く北風が 季節の終わりを告げていた
    吐息混じりの言葉は 白く濁った
    私宛ての手紙には「ありがとう」とだけ書かれてた
    お礼を言うのは私の方なのに━━━

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