ひらりすべり台の上 スカート揺れる女の子
階段をのぼってゆく 空へと近づくように

野球グラウンドの上 だれか待ってる男の子
行ったり来たりの靴 砂に絵を描くように

ああ ぼくらは誰にも邪魔されずに
またひとつだけ 大人になってく

雨上がりのあと 揺れるブランコ
1,2でスイング 遠くへ
スピードを上げて ぐんと近づいて
戻されたり逆らったりして

8月の鉄棒にぶら下げてきた想い
あのひとに言いたいことは
あのひとには言えないこと

うれしくて さみしくて 虹のはしっこをつかまえてる

ああ ぼくらは誰にもなれないんだな
わかりたくないけど さよならの時間だ

空にきらめいて 光るブランコ
靴を飛ばそう 遠くへ
重力はずして 虹を追い越して
足を伸ばして 逆らって
そうしていつかは地球の裏側まで
届いてしまうでしょう きっと


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