たんたん、と、刻んだ、あなたへの想い
私は、毛糸だけを、紡いだわけじゃない
とんとん、と、叩いた、背骨の裏側
夜が死に、朝がくれば、笑えるのかしら

のんのん、と、響く、ストーブの、青い灯が
しんしん、と、積もる、
溶けない私を、照らし続けてた

さくら舞って流れてゆく
ほどいた糸を
風に結んで飛ばした
私は、飛べないから

カンカン、と、シンクに、転がるビー玉
くるくる、と、廻りながら、流しに落ちてく
きっとあなたは、笑っているでしょう
意味もなく、無邪気な顔、輝かせながら

ぽんぽん、と、浮かぶ、あなたと、子羊の絵
そっと、目を瞑れば、
耳に残ってる、子守歌の音

さくら舞って流れてゆく
ほどいた糸を
風に結んで飛ばした
私は、飛べないから

だんだん、光が、生まれてゆく空
もう少し、夜に爪を、掛けていたいけど、
きゅんきゅん、私は、ねじ切ってゆく
さよなら、もう私は、歩いてゆけそう、

さくら舞って煌めく空
ほどいた糸を
風に結んで飛ばした
あなたを想いながら


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