灰色で敷き詰めた空
もう今にも泣き出しそうで
伝う声と、温度、置き去りの「過去」
今それら全てと降らせる

「冬は寂しくなるから嫌い」と呟くから
僕はその手をただ握りしめた離さないように

さよなら この街で見る
最後の冬にあなたを思う
二人が夢見た未来は余りにも遠すぎて

「差し伸べられたその左手は
いつか僕を苦しめる」
分かってたよ それでも信じていたくて
雪上、消えて行く足跡
何も無かったかのように
降り積もる 夜明けを待てずに

夜の静寂に音も無く落ちる雪のように
手を伸ばしたらこの掌からあなたがいなくなる

さよなら この街で見る
最後の冬にあなたを思う
二人が夢見た未来は余りにも遠すぎて

さよなら 白む吐息で
呼ぶ名はいつでもあなたでした
幾つの冬を越えれば思い出に変わるの

あなたがくれた想いが
舞い上がり雪を降らせるのなら
僕はその結晶になり
この場所に眠りたい
白い世界の果てに

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