石畳 伸びる影 連れて歩く途
港へ続く 長い坂道 キミは未だ知らぬまま

人は皆 心に 哀しい季節を抱いて
それでも… いつか… 笑えるから…
灯火を絶やさないで…
光が射した雲間… 旅立ちの空……

乾いた砂の原に 儘 足跡残して…
乾いた喉潤す 水を求め彷徨う

灼けつく砂の上に 雫落とし進んだ…
揺らめく地平の先 時を刻む陽炎

風に頼り 動かしていた大時計は
風が止まり 動力を失った
昼も夜も 絶え間なく カッチ コッチ
汗を流し 人の手で動かしていると言うのに…

水源が乏しい砂の街では
水を飲むのにも大金が掛かる
生命の値段って幾らなのだろう?
素朴な疑問に答えなどなく…
悩むキミを置き去りに… 時計の針は進む……

昼間でも薄暗い 花弁の内側で
肥大した欲望と 自意識に濡れたまま
造られた暗闇に 集う淑女 照らす放電陽光管
最高の美しさ 競い合う聖花祭

流行の髪の色 流行の髪飾り
流行の服装で 流行の笑顔作るの?

外側を着飾れば 花よ… 星よ… 蝶よ…
望んだように美しさ誇る 素敵な自分になれると
内側に隠された 素顔のままの自分と
心の中の美しさ それには 目を背けたまま

狂い咲く艶花の残り香に… キミは首を傾げた……

海原に蕩えば 潮風が頬を撫で
キミの髪を揺らして踊る

流れる雲を追いかけて 海猫が消えてゆく
水平線の遙か彼方 何があるのだろう?

広がる世界が紡ぎだす物語
旅人は驚き誰もが皆言うだろう
巨大な船が丸ごと一つの国だなんて
昨日のキミはそれを信じられたかい?

今… 波も閑か… 穏やかな時間の中で…
凪は黄昏を誘う…
明日は… 何処へ往こう……

怒り狂う 火山を背に 紅く燃える 溶岩の上
疲弊しきった 人々の群れ
終わりの見えぬ 内戦の日々

暗い坑蔵に… 潜って… 籠って… 掘って…
泣き叫ぶ声… 地上には…
聞こえない… 届かない… 無理もない…
稀少な金属… 狙って… 探って… 掘って…
現実的な感情… 押し殺す…
噛み殺す… 少年達――

平和を守る為に 自由を謳う為に
自分を殺し楯を取った者と
豊かさを得る為に 支配者に成る為に
敵を殺す剣を取った者と

争いを繰り返す 戦いは終わらない
やがて歪む勝利への妄執が
無差別に人を屠る 猛毒を撒き散らす
悪魔の虐殺を産み出した

――そんな話を聞いて キミは何を想った?
刹那… 浮かべた憂いの後に
とても強い瞳をしてたから……

白い華が風を踊る 寒い国の物語
キミは不意に歩みを止めて 耳を傾けた――

深い雪を尾根に纏う 険しい山に囲まれた
古い村を襲った悲劇 笑みを凍らせた

流行病は… かつて… 瞬きの間に… 広がり…
嘲笑う様に… 唯… 無数の灯り… 消し去った…

――永遠の未来を望むのは
赦されざる罪なのでしょうか?
それでも… せめて…
愛しいキミよ… 健やかに……

想い出す… キミと旅した日々…
忘れない… キミと歩んだ日々――


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