霧雨の昼下がり
寒がりの小鳥達
飛び立った

はるかなる 雲の向こう
未だ見ぬ世界 噂だけ

「あふれる愛が そこにはあるという」
「情や義理が そこにはあるという」

希望で高なる 鼓動にまかせて

力強くはばたいてゆく
小鳥達を打ちつける雨

次第に強く吹き荒れども
鳥は目指す陽が出づる国へと―――

―――日曜日昼下がり
また痴話ゲンカ 行き違い

いい加減 目の前から 消えて欲しい
ウザい言葉は すでに聞きあきた

そうすれば もっとスッと
どうせなら 大げさに

消えた恐怖 見えた常軌
何かおかしい 束の間悲劇
流れつづく 真紅いなみだが
呼び起こした 失くした正気―――

―――もう どれくらい来た?
ねえ もしかして 着いた?

雨は 至極 羽を扱く
飛べない鳥は 互いの胸を
大きな両手でおおいながら
やがて眠る 夜明けを待ちながら…


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