溜息ひとつ ついて
瞳をそらすのね
私の胸に残る
想いをあなたは散らす

ひらいた窓の
雨音にまぎれ
いつかの Pianoが
唄っている

ああ 抱きしめてくれた日の
陽炎が
ああ ふたりの季節
流してく涙になる
ただひとつの
言葉も 留められずに

冷たい風のなかも
あなたの影に
寄りそって歩いてた
やさしさに慣れすぎてる

雨が止む前に
部屋を出ていって
消えてく靴音
追えないよう

ああ さよならが言えなくて
今はただ
もう 色褪せて落ちるのを
待つだけなの
あなたの香り
そっと 雫に流して

ああ 抱きしめてくれた日の
ピアニッシモ
ねえ 忘れない 忘れないで
胸の奥に
あなたが好き
それだけで 生きていたのよ
それだけで 生きてきたのに


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