月光荘に降る夜は碧く優しい静けさで
そっとぼくを照らし出す

朝を盗んだ泥棒のように密かに忍び寄る
夜のエレベーターに乗って行こう
想い馳せるのは知らない国か
古い窓から飛行機で十時間 そんな感じさ

月光荘に夜が来る 霧に浮かぶような静けさよ
うとうとしているぼくの目を
覚まさすような冷たさで 忍び寄って来る夜なのさ

凍りついた通りを見下ろせば
昨日までのこと夢のように消えてゆく
夜明け行きのバスつかまえて
揺られようか そんな感じさ

月光荘に雪が降る 白く優しい嘘のように
きっと窓の外は今 何か始まるような静けさで
息をひそめてる夜なのさ


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