大切なものを失くしたんだと言って
きみはあたしの元を訪ねた
そのときあたしは青色ベッドで
空に焦がれる夢を見ていた

踏み切る足がわからなくって怯えていたあたしに
「ぼくも怖いものだらけ だけど実はね…」

空の向こうにも空があるんだと
飛べないあたしの手を引いて
この目に見せてくれた
夢を見ることに理由なんてないんだと
無邪気に笑ったきみの足は
少し宙に浮いていた

それはたしがオトナになろうとしてた
ひどくキレイな夢のようなハナシ

大切なものを失くしたならもう
怖いものなどないと思ってた

いつかあたしが消えてしまって
何も遺らなかったら
そんなことを考えて眠れぬ夜が
きみにもあるの?

空の向こうにも空があるんだと
飛べないあたしの手を引いて
この目に見せてくれた
ココに居ることに理由なんてないんだと
無邪気に笑ったきみの足は
少し宙に浮いていた

それはあたしがオトナになろうとしてた
ひどく静かな青い夜のハナシ


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