俺は呟く こんなはずじゃなかった 街灯も消えた夜の道で
霞んだ満月と 静まる町と 俺と 野良犬が一匹だけ

彼は路地裏にて日々を過ごす 腹を空かせ 誰の手も借りはしない
くたびれた喉を震わす夜 それが人恋しそうに見えるのは
彼じゃなく俺の孤独のせい

月に吠える彼の声が 真っ暗な空に響いていく
それはありふれた夜のありふれたノイズ
いつかどこかで拾って食って間違って飲み込んでしまった
孤独という名の猛毒を
吐き出してる 空に 吐き出してる ああ

うら寂し夜のしじま くたびれた口笛吹けば
彼もまたそれに合わせ ウオーオーオーン

月に吠える彼の声は 真っ暗な空に響いていく
どんな気持ちかなんて知る由もないから
どこの誰にも自分の声が 届かなくても構わないんだ
孤独に生きるのが生き物だ

月に吠える彼の声が 真っ暗な空に響いていく
それはありふれた夜のありふれたノイズ
いつかどこかで拾って食って間違って飲み込んでしまった
孤独という名の猛毒を
吐き出してる 空に 吐き出してる ああ

俺は呟く こんなはずじゃなかった 街灯も消えた夜の道は
俺とよく似た野良犬が一匹いる


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