二人黙って歩いた
その空には紅い十六夜の月

そこにある悲しみが
まるで嘘みたいに優しい夜
本当に、まるで嘘みたいに

誰にも見えない白い肌の裏の
広がる宇宙を隠してあなたは笑う

強く願った
この腕では悲しみは消せないと知っている
だから願った
あなただけを、月よどうか照らせ

街灯が削り取る鉄紺の闇
誰もいない川縁に映り込む銀河

触れそうに近い白い肌の裏の
広がる宇宙に潜んでるものは何?

強く願った
あなたのその悲しみは消えないと知っている
だけど願った
あなただけを、月よどうか照らせ

二人黙って歩いた
その心には言葉にはなれない思い
だから黙って歩いて空を見てた
十六夜の月の道

強く願った
あなたのその悲しみは消えないと知っている
だけど願った
あなただけを、月よどうか照らせ


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