さあさあ、宴は始まった。
兎も猫も、今日はここ、櫂の目塔にてお初あわせ。
揺れて揺れて、不思議な気分に酔いしれて。
さささ、どうぞ、お先へ。
この乗り物は、旧式ながらこの塔のすべてを見せてくれるジェットコースター。
ふわんきらん、不思議な乗り心地なのだろう。
この勢いで塔の先端まで駆け抜けて、この疾走感でみんなを驚かせて。
高みから大勢て見る景色、まだ誰も見たことの無い。
僕が約束しよう。二つとない絶景。
三時間かけて、じっくりと塔を見物した彼らは、
「これは十分なビジネスチャンスになりえますね。」
ただ、それは個人で出来ていることではないと、誰もが肝に銘じていた。
彼らはなるべく大勢とそれを実現したいと考えていた。
ららら、いかがでしたか?
ねずみはたずねる。もう先ほどの歌たちで十分意気を挙げてきたでしょう。
しらりしゃなり、言葉は透き通る。
しらるしゃらる、意識はガラス張り。
ピアノをけたたましくならす翁、どんなリズムにも合わせる蟻の行列。
僕らも自然と乗るしかない、この夜のリズム、この曲のリズム。
ぎらぎら眼の彼らも踊るが、僕らは彼らと協力しなくちゃ。
貪欲さっていうのは卑しいことではない。それはこの4年で知ったこと。
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櫂の目塔の属領へのコメント
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