廃屋の色に染まる
僅かな色めき
君は 彩りだす

なよやかな白い指先
たどる景色は
外に降る雨

「もう何もいらない」と
頼りなく笑う
君の隣りで
ぼくは 何ができただろう

倒れたら
すぐ駆け寄って
ぼくなりの強さで
守りたいと思ってるんだ
雨の鳴る夜を
浮かべて 想い耽ては
いつのまにか 眠りについた
ぼくの最後の
記憶のかけら

ここはぬくもりの地
君と どれだけ
過ごしてきたかな

おかまいなく戯(じゃ)れるときは
心が今にも
泣きだしそうなとき

もう何もできないよ
ぼくがいなくても
この先もずっと
しあわせで いてもらいたい

躓いたら
見あげてほしい
ぼくたちの いのちは
ずっと 結ばれ続くから
窓に打たれた
しずくは 捩れてゆく
君のかわりに 泣いてみる
ぼくの最後の
祈りよ届け

倒れたら
すぐ駆け寄って
ぼくなりの強さで
守りたいと思ってるんだ
雨の鳴る夜を
浮かべて 想い耽ては
いつのまにか 眠りについた
ぼくの最後の
記憶のかけら


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