滲む世界の中で強く輝き放つもの
それだけを信じて

夕闇と騒音が包む この街の真ん中で
交差する人ごみをわたれば 不意に揃っている足並み

追いかけていく度 遠ざかるような矛盾を背に

あの日擦りむいた傷跡も 拭えない物語も
目を閉じればそこにあって離れないから
逃げ出した街のはずれ 何も聴こえないように
耳を塞いだんだ

得意だった作り笑い 今もやってのけるけれど
ごまかせない想いがこの奥で 確かに脈を打っていたから

欲しかったものは模範なんかじゃなくて 生きる実感

いつか守りたいものが増えて 守りたかったものに
変わる狭間で揺れてた 白か黒じゃなくて
言葉にならない叫びがずっと渦を巻いてても
世界は廻っていく

響く音が心臓を揺らす
『自分にしか見えない光がある』って
迷い彷徨って立ち止まってしまっても
僕らを導いてくれる

消えない

あの日擦りむいた傷跡も 拭えない物語も
目を閉じればそこにあって離れないけど
答えがないからこそ 今を生きてゆけるから
闇のその向こうへ

僕らが紡ぎ出す未来も 見失いかけた夢も
何度だってやり直せる 音(きみ)が居るから
滲む世界の中で強く輝き放つもの
それだけを信じて進むよ


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