信号待ちの交差点 ウィンドウ越しに目を疑う
懐かしい横顔 あの頃の匂いがやわらかに甦る

駆け寄りたい高ぶる思い 冷たく押しやるシートベルト
後戻りできる人生なんて 俺は持ち合わせていない

急ぎ過ぎてただけのことあの日おまえは呟いた
だけど俺にはその意味さえも
今でも解らないままでいるけれど

無理に探した答の為に
この俺の償いは続いて行くのかい
煙草の焦げ付く臭いだけが今でも残ってるけど

歩道を渡るお前の左手に見なれない指輪 冷たく光る
すこしだけ違う形の指輪を俺もはめたところさ

割り切れない夜を数え 酒の力を借りて眠る
昔と違う名前のおまえを
少しずつ少しずつ忘れてみせるさ

何も気付かずにこのまま通り過ぎてくれれば
ただそれだけでいい

それぞれの人が待つところへそっとまた戻ればいい
おまえのそばでそっと眠る人を大切にしておくれ
誰よりも


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