誰かになろうとして誰にもなれなかった
僕らはずっとそれを痛んでいて
歩き出してしまった理由も誰かのせいにしている

胸の奥に何かがあって
そいつがいつも邪魔をするんだ
吐き出したくて口を開いた
溢れてくるのは

偽りの僕の詩だった 傷を忘れるための詩だった
心の弱さを守るための詩だった
だけどその名もない詩に助けられてもいた
そしてそれが懐かしいのはなぜだろう?

あれほど解からなかった本当の自分のこと
君といると少し解かるんだ
不思議なこともあるもんだ もしかしたらずっと前
僕らは一つだったのかい?

その偽りの君の詩だって 涙で濡らしてきた詩だって
心と心を繋ぐための詩なんだ
つまりその名もない詩こそ 人が憧れた永遠
唯一のものなのでしょう

例えば君の世界観を物体映像化できたとして
その完成大試写会に来た見物人が
「はいそうですか」って言ったりして
拍手もなしで帰りやがったら
僕は殴りますよ そいつらを
言葉が汚くてごめんね

でも そんなもんでしょう?
君は僕の鏡です
君が笑うときは僕も笑っていたいのです

たった一人を護りたいんだ
たった一人の側にいたいんだ
誰にもなれない馬鹿が言った

弱くて 強い 言葉で

一人が一つになった 二分の一が いま一になった
心のスピードに初めて追いつけたんだ
奇跡は起こってたんだ 君に僕が出会ったとき
そしてそれは求めていたものだろう


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