NoGoD/四季彩

あの日の空は極彩で

NoGoD


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『四季彩』収録

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  • 秋桜が揺れている小さな公園で
    探している一つ一つ確かめる様に

    二人で座るには少し狭いこのベンチも
    一人で座るとこんなに広かったなんて
    今さら知った

    初めて二人で行ったあの映画館はもう今じゃ
    とても綺麗なビルになってしまっているけど
    過ぎていく日々の中で消えないものがあるとすれば
    あの日二人で見上げてた空の彩だけ

    忙しい毎日に背中を押され
    少しだけ前を向いて歩ける様になった

    それでもまだ街で懐かしい面影を見付けると
    左胸のドアをそっと叩く二年前の僕がいる

    いつも二人で行ったあの公園は再来年
    大きなスーパーになってしまう予定だけれど
    どこか遠くの場所できっと相も変わらず
    同じこの空を君は見てるはずだから

    風の彩や大地の彩よりも
    あの日の空が何よりも鮮やかで

    いつも二人で見てた屋上から眺める景色は
    随分彩味が薄くなってしまっているけど
    空はあの日と同じ瞼の君と同じで
    言葉にならない程輝きに満ち溢れ

    今も変わらず極彩色の空だけは


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