Kaya/Carmilla

Silvery Dark

Kaya


word: Kaya music: Kaya

『Carmilla』収録

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  • 追憶の夜
    ゆるやかに満ちる月光と
    繰り返す波の音が支配する
    白銀の闇

    諦めるように離した凍えた指

    もしもこの両手が白く光るあの月のように
    穢れなく美しかったら
    あなたにあたしは必要とされたの?

    「特別」という
    曖昧な言葉だけを
    すがるように信じた

    白く染まる慟哭と
    叶わぬ悲しい願いを
    凍る海に流すの

    広がる冬の空
    足跡がさざ波に さらわれてゆく

    まるで導かれるように辿り着いたその果てで
    あたしはあなたに出逢った

    降り止まない 月明かりが
    とめどなく波を揺らすから
    何もかもが流されてゆく

    月はただ白く 濡れた肌を照らした

    それでも
    ねぇあたしは
    「出逢わなければ良かった」とは
    決して思わないの

    この両手が白く光るあの月のように
    穢れなく美しかったら
    あなたにあたしは必要とされたの?

    降り止まない 月明かりが
    とめどなく波を揺らすから
    何もかもが流されて

    月はただ白く淡く
    濡れた頬を照らした

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