蝉の鳴き声も聞こえぬほど
無我夢中で走りぬけた堤防の道
通学路とは反対のほうで
通りなれてない道なんだけど

徐々に落ちていく日と
空の色には気づいていたから
とにかくペダルをこいだ

過ぎ去った夜風に花びら
打ちあがる音 背にして
疲れを忘れ速度を上げた
夏空に咲いた花びら
キミと二人で見上げて
やたらとくだらない話でもして
そんなことを思い出してた

流れてく体と景色が
同じ色に混ざっていった

キミも見上げてるかなぁ
この夜空に咲き誇る満開の花

過ぎ去った夜風に花びら
打ちあがる音 背にして
いつかキミと見たあの場所に
今年もまた咲いた花びら
僕は一人で見上げるよ

涙ぬぐいながら走っていくよ
夏草とキミの香りが夜風に揺れるあの場所に


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