夕蝉(ゆうぜみ) 消え残る
夏の 匂い 問い聞く 年月
辺(ほとり)に 垂れ籠める
黄泉の 帳(とばり)
薄明の 哭(ね) 湛(たた)えて
聴(ゆる)した 手を挑(かか)げ
秋に請う
緩(ゆ)る緩(ゆ)る 来て 呉(く)れまいか
僅かな 今日に 静かな 嘯(うそ)を 奏で
幽(かす)かな 眩暈 秘かな 撥(は)ね荷
昔方(むかしえ)の 記憶 手繰り
重ねた 手を繋ぎ
冬に添う
嗄(から)び 果てし 声 涯(かぎり)
歌う 蜩(かなかな)
僅かな 今日に 静かな 嘯(うそ)を 奏で
幽(かす)かな 眩暈 秘かな 撥(は)ね荷
少し 閊(つか)えてる でも
僅かな 明日に 愚かな 今日を 重ね
仄(ほの)かな 歩み 慥(たし)かな 終わり
流転の 廻(めぐり)に 綴じて
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