厳かな沈黙の
長いテーブルの端に座り
給仕者が提示する
品書きに目を通しつつ
卓上には鈍く光る銀色の不揃いカトラリー
赤く甘い、豊潤なスープ
啜りながら待つ
君を――。
定刻より少し遅れて
黙秘を決め込む君が着く
いつもとは違う身形も
顔色一つ変えもせずに
卓上には鈍く光る銀色の不揃いカトラリー
その外側から順に手を伸ばして
メインを頂こう
無言の君のその意図も
程無く間もなく理解出来る筈
ねえ、そうだろう?
子羊の様に柔らかな肉質にゆっくり沈む
刃先をずらせば溢れて皿を満たす
口元に運び、くちづけをして
それをゆっくり含む
至福の瞬間、悦楽の舌上に踊る
喉を、胸を、潤す――。
狂気と愛憎。
甘美な背徳と
崩落の理性の
屈折と偏向の末路
君の瞳が僕を見上げる
長い睫毛の隙間で
理解者になれる悦び、それを得れば
あの日の嘘、あの日の挙動
全て、統べて赦せる
世界でただ一人
事実を矜持出来る者に成れる
皮を剥いで
肉を裂いて
骨を奥歯で砕く
けれど愛情の有無は影を見せず
君の記憶も、君の想いも
何1つ見出せない
形が無くなる頃には『それ』を悔やむ
君は
僕を
愛していたのか?
真実は葬られる。
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