柔らかな髪も 黒い瞳も
あの透き通るような肌も
笑い声も 困った顔も
今はもうただの灰になった

悲しみがあってよかった
多分これからも僕は
ずっとあなたのことを忘れずに済むから
憎しみがあってよかった
多分これからも僕は
ずっとあいつのことを許さずに済むから

人をこんな殺したいと願う日が
いつかこの僕にも来る日があったなんて
そこに救いだとか善とか悪とか、どうでもいい

陽の当たる部屋に涙がひとつ
零れ落ちる前に消えた
光の中、涙がひとつ
零れ落ちる前に乾いていった

いつかいつか僕がただの灰に変わる時
僕のこの気持ちも土に還るかな
いつかどこかで泣く誰かの涙を受けとめるかな

そんなこと
今の僕にはなんの意味も無いことを知ってる
ただこの世界を呪わずに済む方法を誰か教えて
ねえ、誰か
ねえ


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