甘橙

目も覚めるような青空に
飛び込むように駆け抜け
響き渡る鐘の音と声
世界はまるで青い甘橙

ここにいる今が
今日からの明日が
過去になることが
不思議じゃないかい?

想像つかない 十年後未来
それさえもいつかは遠い過去に

戻りたい 帰りたい
無駄と分かっても
戻りたい 帰りたい
そう思うもので
だからこそ ほんの一縷
小さな思いでも
無駄なんてないから

身も染めるよな茜空が
伝う滴と瞳に映る
仲間と共に過ごす時間
青色 春に実る 甘橙


考えてみたら 過去＝未来。
あながち間違いじゃないでしょう?
一秒先が 一秒後過去に
過去想った夢が 後の未来に

戻りたい 帰りたい
無駄と分かっても
戻りたい 帰りたい
そう思うもので
だからこそほんの少し
交わした言葉も
無駄なんてないから

不安と寂しさとを纏う
真っ白な花が舞い散る
再会誓い合ったりして
なんだか甘酸っぱい甘橙

過去の“今”の自分は 気付けなかったけど
遅くはないから さあ、今を感じて

過ぎてく一瞬 一秒を
悪いものも笑えるから
過去も今も未来も集め
それが君と言う名の“甘橙”