消えたくなって 思い出した
君の声と 咽せる夏
「僕もいつか、」何回目かで
言うのをやめた
「死んだらいい」と吐き捨てる目が
いつも僕を見てる様
今日も猫がうるさく泣いている

聞かせたいのは そんな言葉じゃなくて
ぐるぐる捩れる 風の心象
捨てられない感覚が
何よりも僕を邪魔してる

君が隣で 寝てるだけでもいいから
どうか僕に居場所をください お願い
耳栓から流し込んだ音楽を
君にも聴かせたいだけ
誰かに伝えてみたいだけ

要らなくなって 曇りだした
僕の顔に 馳せる夏
別に何も 言いたくないから
宙に投げた
「消えたらいい」と言い聞かせてる
少しそれで楽になる
今日も猫がうるさく泣いている

聞かせたいのは そんな言葉じゃなくて
瓶の底にある 青い朝の陽
切り取れない後悔は
何時迄も僕を邪魔してる

君は隣で 本を読んでていいから
どうか僕に心をください お願い
涙腺から流し込んだ言葉達を
君にも届けたいだけ
誰かに汲み取ってほしいだけ

夕暮れに光る花が
あまりに奇麗なので
言葉にしようとしてみたんだ
深い意味は無いから

君が隣で 寝てるだけでもいいから
どうか僕に居場所をください お願い
涙腺から流し込んだ音楽を
君にも聴かせてみたい
誰かに伝えてみたい

いつまでも ここで
寝転がってたいけど
それだけじゃ
何も伝えられないから
心臓から流し込んだ音楽を
君に 君に届けにゆくよ


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