明日世界が終わる
僕ら気づかないふりで
別れの時までいつものように
街を歩いている

やけに柔らかな日だ
青空に遊ぶ雲
離ればなれになるには
暖か過ぎて 穏やか過ぎて
まるでウソみたいだ

さよなら 君との
美しいこと
本当の 僕らは
弱かっただけ

「生まれ変われるなら」
なんて言葉を
胸の中 繰り返す
やがて空に星と月

夜の長い階段
踊るように降りてゆく
最後のワルツが終わってしまう
繋いだ手を離す

瞳と瞳が
合わさると君の頬に
涙 冷たく流れる
思わず腕を伸ばしてしまった
君は背を向けた

僕は 君なしで
踊れるのかな
離した 手と手は
もう 戻らない

「貴方なしで私、踊れるのかな」
君はそっと呟く
そして僕は少し笑って言った

「似た者同士だな」

さよなら 僕らの
美しいこと
君は 独りでも
踊れるさ
忘れることはない
君のすべてを

「生まれ変われるなら」
なんて言葉を
二人は繰り返す
やがて空に星と月


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