相変わらずだね、空席の食卓。
「ただいま」の声と隠れんぼしてる。
今夜も鳴らない…。ため息がチクタク。
おかけになった携帯はナントカだってさ。

ねぇ、一体どこで何をしてるの?
嘘つき…。独りにしないで。
夜もすがら焦がれ泣き。

「何故、私だけが…」嘆くの簡単で。
居るはずもない面影を探してる。
この子に罪はない。親は選べない。
枕濡らした、空白の夜は明けない。

束の間の幸せは、泡のよう、霧のよう。
涙が枯れたなら、淋しさ溢れ。

きっと憶えてないよ。あなたの顔や温もり。物心ついたなら教えよう。
笑顔や何気ない仕草、あの人似だって事を。
手にした悪戯が、容赦なく締め付ける。夜もすがら焦がれ亡き

あなたを奪った世界は退屈で。
前より少し広がった、ふたり部屋。
心配しないで。この子と生きてく。
ただ、待ちぼうけさせるけど。
いつか私からあなたの元へ還るから


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