自転車に乗って風のはやさで
むせ返るくらい花の香る 3番通りの坂を下っていく
輝きにみちた夏の歌を 叫びながら馬鹿をやっている
そんな君を窓からみていた
身体を呪いながら

あの頃
そんな少年達のあいだで流行っていたシネマの裏にある
秘密の場所では
血の誓いを結びあったりさ
どうなってもおかしくないこと
知らないから なんでもできたんだ

「そう いつだって 大人たちが不安がっても 知りもしないで」
そう呟いて窓を閉じた
秘密なら僕も持ってたよ
毎晩 夢のなかで君になっていた

そして僕が君に会ったのは 週末つれられてく教会
ふてくされ よそみをしていた
君は僕をすぐに見つけてさ
少年同士らしいはやさで 笑いあって友達になっていた
光が射していた

もういつだって君とおなじ そう思ってた でもそうじゃなくて
あの日だけ それっきりだった
鳥かごを覗いた鳥と眼があっただけだ
夢もみなくなって

なんとか大人になれた僕は 今さらみるようになったんだ
鳥かごの中から君に さよならを言う
さよならを言う 何度も
さよならを言う さよならを言う
永遠の夢 永遠の影


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