取り止めも無いストーリー 止め処無く独り
透明度を増していくビジョンは陽炎か 蜃気楼か
泡沫のシーン 記憶は未だに綺麗で消えてくれそうにもないな
知りたくなかった事まで互いに知り過ぎたんだ僕ら 元には戻れないさ
「かりそめの関係だったとしても繋がっていたい」「期待させないでくれよ」

何度も諦めようとしたのに 声が脳内で反芻して離れない

こんな近いのに 距離は近いのに すぐ傍に 其処に見えるのに
今は遠くて 何故か遠くて 触れられない 褪せない 君のホログラフィー

悪戯に消えては何度だって現れる トラウマのよう 亡霊に捕らわれて
浮かばれない屍が手招きしている 墓場までのパーマネントな名場面
ピカピカに美化して暈した 可笑しな思い出は未だ虚像と共存して今日も隣で嗤っていた

包帯を外し 傷跡を掻き毟る 瘡蓋は剥がれ落ち また赤い涙を流す
首筋に残る君がくれたシルシ もう君のモノではなくなってしまったんだね

「あの時に死ねていたら こんな想いもしなくて済んだのに」

こんな近いのに 距離は近いのに すぐ傍に 其処に見えるのに
今は遠くて 何故か遠くて 触れられない 褪せない 君のホログラフィー

本当は分かっていた 見て見ぬ振りをしていた
認めたくなかった それでも一緒に居たかったんだ

手は届くのに 消えてしまいそうで 今も掴めない
いっそその両の手で 息も時も止めて 未だ君を求めている
触れられない 褪せない 君のホログラフィー

残像が今も消えない

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