篝火から 煙立って
天へ昇る 鳥のようね

燃えてるのは もう私だけ
肌に夕日 傾れ落ちて

踊る足首 触れるのは
冷たく熱い指
この世とあの世を行き交う
海辺の砂の一粒

抱えすぎた 女たちの
肩に掛けよ 錦(きん)の袖を

死んだ恋の 花が開く
浄土の岸 まで幾晩

瞑った眼の奥 横切る
はるかなる唄声
薄闇に出会うあなたは
誰に似ているのかしら

哀しみの化身が纏う
極彩の羽衣
目映さの中にすべてを
収めて 舞う

伸ばす手首を 掴むのは
優しく強い指
この世とあの世を行き交う
波間の風の一片

悦びの化身を纏う
私は片羽の
飛んでゆけない胡蝶なの
独りの 舞い

醒める 夢は
つづく 繰り返し

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