当たり前すぎて置き去りにした
朝陽と並べられたご飯
少しでも眠りたかったから
いつも時間が食べてしまった

そんなことに見向きもせずに
開いたあの日のドア

いつも通り線路と並んで
遅刻の合図と追いかけっこ
だけどあの日は面倒になって
いつも通りには歩けなかった

そんな僕を気にも留めずに
定刻に閉まるドア あぁ もう

当たり前なんか要らなくて
だけど変わることも怖くって
当たり前じゃなくなった途端に
大切だなんて言わないように

ひとつ遅れの電車に乗って
立ち並ぶビルの迷路の中
迷わずに僕を運んでいく
迷ったままで乗り込んだ僕を

あの日よりも狭くなった空
重たいいつものドア あぁ もう

当たり前なんか要らなくて
だけど変わることも怖くって
当たり前じゃなくなった今はもう
ただそれを信じたくもなくて

止まらず 進んでいく
僕も電車もただ
いつも通りの円を描いて
時間に食べられてしまわぬように
同じ道に探す特別

何度 僕を改めたとして
それでも見逃していく
そんな僕を気にも留めずに
置き去りにされたとしても
ただ 見付けたい

あとで言葉にしてしまう前に
あとで記憶を辿らぬように
今を置き去ってしまうその前に
大切さに気付けますように

当たり前なんか要らなくて
だけど変わることも怖くって
当たり前じゃなくなった途端に
大切だなんて言わないように

今 大切だと言えますように

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