小船置き場の家

行き交うよ、海辺の街。
雨降る日ほど忙しい。
普通には考えられない緑よ、嵩張って。

一日だけで、伸ぶ草茂る。
掻き分けてく小船が、進む。

機械的、生えて消滅。
藪蘭の様な植物。
町中を覆うのは雨を吸いたいからだろう。

一日だけ君はこっそりと、掻き分けながら消えよう。

夜の街が好き。
夜の君と見る言葉を失う空も好き。
止む雨は嫌い。
止むと消える時間は大事。

夜の街を見て、夜の君に言う言葉を失う僕は馬鹿。
止む雨は意外。
もっと何も言えない僕は。(想像通り)

行き交うよ、二つ感情。
雨降る日ほど忙しい。
普通には考えられない気持ちは、嵩張って。

二日目だけど土砂降りだから、話を続けて消えよう。

夜の街が好き。
夜の君と見る言葉を失う空も好き。
止む雨は嫌い。
止むと消える時間は大事。

夜の街を見て、夜の君に言う言葉を失う僕は馬鹿。
止む雨は意外。
もっと何も言えない僕は。(想像通り)

このまま夜空が固まれば。

いつも君が好き。
いつも君見せる淡い笑顔に僕は馬鹿。
まだ雨は降るね。
僕は何一つ伝えていない。

いつも僕はグズ。
いつも僕見せる臆病を消す君が好き。
なのに話せない。
僕はどうしたらいいのだろう。

夜の街が好き。
夜の君と見る言葉を失う空も好き。
止む雨は嫌い。
止むと消える時間は大事。

夜の街を見て、
夜の君に言う言葉を失う僕は馬鹿。
止む雨は意外。
もっと何も言えない僕は。(想像通り)