あぁ 一面に広がった城に蝕まれ…潰された僕

「…。」

あぁ 透き通った涙だけは濁りの無いそれを克明に告げる…

何時も…何時も…遠巻きに見てた君の視線に気付いてた
何時も…何時も…その視界の果てへ逃げ惑う僕を執拗に追いかける

痛い…ただ痛い…オモイも、温もりも、その優しささえも
嫌がる僕のこの涙をどうか履き違えないで…

拒絶に気付いて
別れを受け入れて
押し付けるだけが愛じゃないでしょ…?

本当の幸せは二人で形作るモノで
君の理想は決して僕の理想じゃない…
僕の目の中から光が消えたあの日
悲痛な叫び声を上げて僕は悟った…

「戻らない蒼にサヨナラを」

鏡に映る僕にはもう汚らわしさしか見えず
綺麗な頃に想いを馳せて広げたその手は朱く染まっていた…

君の頬を伝う涙…それは僕に向けての罪悪感?
中途半端な優しさなんて要らない…
これ以上惨めな気持ちにさせないで…

朱く散った僕の一度きりの蒼は捩れた記憶の底へ堕ちた…

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