2017-12-23

キノコホテル単独実演会 サロン・ド・キノコ〜マリアンヌ東雲性誕祭レポートが到着!

毎年恒例になりつつある、キノコホテルの支配人・マリアンヌ東雲(歌と電気オルガン)の誕生日を祝う特別単独公演が12月19日、20日の2日に渡って、新宿LOFTで開催された。オリジナル、余興、カバーの三部構成で届けられたそれは驚くべきことに、2日間で余興、演奏曲ともに全くの被りなしという、誕生日を祝われているのか、キノコホテルの感謝祭なのかもはや境界線がわからない、最大級のおもてなしであった。

今回は2日目の内容を駆け足でお届けしよう。紫色の衣装に身を包んだイザベル=ケメ鴨川(電気ギター)、ジュリエッタ霧島(電気ベース)、ファビエンヌ猪苗代(ドラムス)が、ソリッドな演奏をスタートさせる中、スタッフに肩車されて賑々しくマリアンヌが登場。「エレキでスイム」から、ガレージテイストのケメのプレイが冴える「肉体と天使」、サイケデリアが匂い立つ「完全なる支配」と、立て続けに演奏。初日の終演後、プロらしく今日のためにすっぱり帰宅したことを報告。「昔だったら、大騒ぎして二日酔いで喉を潰して、ごめんなさぁい、とかいってたかもしれないけど、大人になったから」と、笑わせる。オリジナルを届ける第一部は、マリアンヌの拡声器を通したノイジーな声が物々しい雰囲気を漂わせる「キノコノトリコ」で終了した。

第二部はマリアンヌはフロアに伸びた花道の先に座り、従業員達の余興を楽しむという趣向。支配人が愛でて止まないパンダの被り物を全員が装着し、「マツケンサンバⅡ」のワンフレーズとともに再びステージに現れると、これまたおなじみになりつつある「BAR霧島」が一瞬開店。ジュリエッタが今日のために考案したライチのリキュールをベースに、グレナデンシロップを合わせたカクテルを支配人に試飲してもらうという流れだ。ちなみにカクテルの名前は昨日一般公開されたばかりの上野動物園のパンダにちなんで「シャンシャン」と名付けられるという、凝りようで、当日のLOFTでも限定で提供されていた。さらに過去の性誕祭の映像を振り返り、3人で支配人に捧げる「OKマリアンヌ」(ビートたけし)を演奏して、余興というには濃厚な第二部が終了。

しばしの休憩の後、事前に胞子(ファン)から募ったリクエストを基にしたカバー大会からなる第3部がスタート。青い制服に着替えた従業員、そしてブルーグリーンのラメのフィットしたワンピースにパープル系のチュチュ状の飾りとヘッドドレスという、華やかないでたちの支配人の姿に歓声もさらに大きさを増す。1曲目は、“会うとき以外はいつでも他人の二人”という、いわば不倫関係なのだが、恋愛の刺激と新鮮さという意味でまるで支配人が書いたと言われても違和感のない「他人の関係」(金井克子)には溜飲が下がる思いがした。他にも昭和の歌謡曲でありつつ、支配人が弾くどこかフレンチポップスのようなオルガン・リフが新鮮かつキャッチーな「きりきり舞い」(山本リンダ)。このカバーは今のキノコホテルのバンドとしての表現力も実感させてくれるお題で、間奏部分などは、70年代のグラマラスなデヴィッド・ボウイを思わせるアレンジでもあったのだ。

そしてチェンバロ風のサウンドが原曲に忠実な「木枯らしに抱かれて」(小泉今日子)のいじらしさ、続けて同時代のもう一方のスター、中森明菜の「飾りじゃないのよ涙は」も、原曲のあの80sのキラキラした印象とは違って、グルーヴィなリズム隊によるナマなアレンジが際立っていた。後半はパンク、ニューウェーヴの巨人達の名曲が続いたが、まさか、じゃがたらの「でも・デモ・DEMO」まで聴けるとは思いもしなかった。ファン層が厚いというか、バンドの懐が広いというべきなのか。筋肉少女帯の「釈迦」がポップに聴こえるほどであった。続くスターリンの「解剖室」では、再び支配人が拡声器を使ってノイジーな声と、それがまた増幅してカオティックに広がり、さしずめアタリ・ティーンエイジ・ライオットも真っ青な空間が出現していた。本編ラストはサビのシンガロングも起こった相川七瀬の「夢見る少女じゃいられない」。いやもう、どれだけ振り幅の大きいカバー大会なんだろうか。でも、これでもキノコホテル、そして支配人であるマリアンヌ東雲のルーツの一端でしかないと思うと恐ろしい。

同期も取り入れ90年代の渋谷を想起させる安室奈美恵の「TRY ME」で、胞子達の最後のジャンプ力を搾り取ったアンコール。大ラスは支配人が全身で電気オルガンを弾き、いたぶり、そして愛する「キノコホテル唱歌」で、約2時間半に及ぶ性誕祭は幕を閉じた。加齢というのも悪いものじゃない。こんなに様々な音楽をビビッドに受け取れる時間を生きてきたのだと思うと、少し前向きな気分になれる。と、同時にマリアンヌ東雲という稀有なアーティストの背景を知る貴重なお祭り騒ぎであることは言うまでもない。

PHOTO:にしゆきみ

【動画】キノコホテル『飼い慣らされない女たち ~実況録音盤』(2018/1/17発売ライヴ・アルバム)トレイラー


【リリース情報】
キノコホテル『飼い慣らされない女たち~実況録音盤』(ライヴ・アルバム)
2018年1月17日発売 KIZC-441~3  5,556+税
仕様:2CD+DVD 初回生産分のみ豪華写真集+スリップケース仕様


<収録内容>

<CD 1>
1  おねだりストレンジ・ラヴ
2  球体関節
3  あたしのスナイパー
4  F の巡回
5  愛はゲバゲバ
6  悪魔なファズ
7  還らざる海
8  荒野へ
9  月よ常しえに
10  白い部屋
11  もえつきたいの


1  愛人共犯世界
2  セクサロイドM
3  キノコノトリコ
4  #84
5  キノコホテル唱歌
6  ゴーゴー・キノコホテル
7  恋はモヤモヤ
8  朝焼けの逃亡者
9  真っ赤なゼリー


1  SE~ 飼い慣らされない女たち
2  おねだりストレンジ・ラヴ
3  あたしのスナイパー
4  F の巡回
5  悪魔なファズ
6  荒野へ
7  月よ常しえに
8  もえつきたいの
9  愛と教育
10  セクサロイドM
11  キノコノトリコ
12  #84
13  キノコホテル唱歌
14  ゴーゴー・キノコホテル
15  真っ赤なゼリー

全作詞作曲:マリアンヌ東雲 
編曲:マリアンヌ東雲、キノコホテル

【特典情報】
キノコホテル『飼い慣らされない女たち~実況録音盤』の発売を記念し、
“飼い慣らされない女たちからのプレゼント”キャンペーンを開催!
ご応募いただいた方の中から抽選で下記をプレゼント!

★メンバー直筆サイン入りフォトキャンバス(10名様)*実演会写真のフォトキャンバスとなります!
★メンバー直筆サイン入り「サロン・ド・キノコ~飼い慣らされない女たち」ツアーポスター(20名様)
★メンバー直筆サイン入り『飼い慣らされない女たち~実況録音盤』告知ポスター(20名様)

※詳細はこちら(http://www.kingrecords.co.jp/cs/t/t10536/


【実演会(ライヴ)スケジュール】
□<T=3MAN LIVE~飼い慣らされてる男たち>
 日時:12月23日(土)18:30開演
 会場:三重・四日市CLUB CHAOS
 出演:キノコホテル、T=2、サイプレス上野とロベルト吉野
 料金:前売3500円


□<新宿ジャム最後の伝説>
 日時:12月29日(金)19:00開演
 会場:東京・新宿ジャム
 出演:キノコホテル、ロリータ18号、タブレット純
 料金:前売3300円

□<Que's CountDown 2018 1st Stage ゆくとし>
 日時:12月31日(金)15:30開演
 会場:東京・下北沢CLUB Que
 *年越しイベント


□<新春ヒメハジメ・キノコスペシャル>
 日時:1月5日(金)18:30開演
 会場:大阪・十三FANDANGO
 出演:キノコホテル、THE TOMBOYS、UNDERHAIRZ、クリトリック・リス
 料金:前売3000円

□<味園EXPO2018 ~新春お年玉大宇宙祭り~>
 日時:1月6日(土)17:00開演
 会場:大阪・千日前 味園ユニバース
 出演:キノコホテル、PANTA & ROLLY、モーモールルギャバン、ザ・たこさん、タブレット純ほか
 料金:スタンディング3800円・ソファー席6500円

□<KINOCO&ROLLY~ 恋の新春ROCK SHOW>
 日時:1月8日(祝・月)18:00開演
 会場:愛知・名古屋クラブクアトロ
 出演:キノコホテル、ROLLY
 料金:前売3900円

□<Hearts+presents 絶叫するキノコ>
 日時:1月12日(金)19:00開演
 会場:東京・大塚Hearts+
 出演:絶叫する60度
 料金:前売3000円

□<驚異!75min×2BANDs!!MARVELOUS DAY!!>
 日時:2月10日(土)19:00開演
 会場:東京・下北沢CLUB Que
 出演:キノコホテル、KiNGONS
 料金:前売3000円


【キノコホテルPROFILE】
マリアンヌ東雲 / 歌と電気オルガン
イザベル=ケメ鴨川 / 電気ギター
ファビエンヌ猪苗代 / ドラムス
ジュリエッタ霧島 / 電気ベース

全ての楽曲を手がける鬼才・マリアンヌ東雲を中心に創業された謎めいた女性だけの音楽集団。2010年2月にファースト・アルバム『マリアンヌの憂鬱』でデビューする。定期的な単独公演ツアーや各地ロック・フェスティバルなど、精力的に活動中。
キュート&クールなルックスと強烈なキャラクター、楽曲のクオリティや実演会(=ライブ)での爆発力は唯一無二。パンク/ニューウェイヴ、60'sロックンロール、プログレッシヴ・ロック、ラテン・ロックなど、様々なサウンドを昇華した濃厚な音楽性で、老若男女、メジャー/アンダーグラウンドを超えて幅広く浸透しており、その中毒性は高い。キノコホテルは「いつか視た幻」のような既聴感を憶える「ありそうでなかった音楽」である。


【INFORMATION】
公式HP>> http://kinocohotel.org/

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