2014-03-20
Galneryus、10年の年輪が刻まれたライヴ映像作品の登場
国内メタルシーンをリードするGalneryus。デビュー10周年のアニバーサリーイヤーを締め括るライヴ映像作品からは、彼らがライヴバンドとして称賛される所以が詰め込まれている。
──今回収められている渋谷公会堂公演は、メジャーデビュー10周年のアニバーサリーイヤーを締め括るツアーのファイナル公演でしたね。その意味では、意味深かったのでは?
Syu 2013年はセルフカバーアルバムを2作出し、特に第二弾のほうは制作面でかなり苦労したアルバムで、その直後のツアーということで“やっとライヴができる!”という心境でした。渋谷公会堂は“やっと辿り着いたぜ”という。まさにこれまでの集大成という出来で、10周年の締め括りに相応しい感動的なコンサートになりました。
──作業の忙しさの上に、Syuさんは2013年は満身創痍でしたもんね。
Syu 本当に。骨に始まり骨に終わりですよ(笑)。渋谷公会堂の時も足を骨折していたので動き辛いところはあったけど、最後は感動的でした。実は直前の札幌公演ではさらに首までやってしまっていたんですけど(笑)。SHOさんも右足に不安を抱えていたり、全員満身創痍でしたよ。
──やはり会場の渋谷公会堂には思い入れはありましたか?
Syu X JAPANのファンとしては、あの『爆発寸前GIG』の渋公だ!と。そこに立てたことはやはり誇らしいですね。
SHO 僕は初めてだったんですけど、昔歌番組の『トップテン』を収録していて、(松本)伊代ちゃんがこの舞台を踏んでいるんですよね(笑)。今回ひとつ良かったのは、全席指定のイス席だったので、オールスタンディングだと2~3時間立っていられないからと観にくるのをためらっていた人もたくさんきてくれたのは良かったですね。僕と年齢が同じかちょっと上の方や子連れの方など。
──大きな会場だけに、反応の大きさも格別だったのでは?
Syu 緊張感も焦りもあったけど、ステージに上がって歓声がガーッときた瞬間、“おぉ、やべぇっ!!”ってなりましたよ。あの高揚感はすごかった。
SHO 僕もかなりウルッときましたね。
Syu 体中から汁が噴き出てきて、ピックを持つ手がすべったり(笑)。感情を制御することが不可能な状態というのが多々ありました。山場の「ANGEL OF SALVATION」とか、もうエモエモでした(笑)。とんでもないですね。
──セットリストを決める上でテーマというのはありましたか?
Syu 渋谷公会堂だけはツアーとは別のセットリストだったんですよ。この会場でやることはやはりとても意義のあることだったので、今までやってきたことを全部出そうと。SHOさんとTAKAさんを含む現在の布陣におけるベスト的なライヴができるようにしようと思いました。そんな特別なセットリストだったこともあって、リハーサルもかなり慎重に行なっていたり、集中力を途切らせないようにしていたんですけど、TAKAさんだけはなぜかリラックスしていて、ひたすら弁当を食べてましたね(笑)。
──(笑)。「THE JUDGEMENT DAY」は新曲で、Galneryusの最新音源ということになりますね。
Syu 『THE IRONHEARTED FLAG』シリーズと『ARISING THE IRONHEARTED FLAG』ツアーの連動特典でプレゼントした新曲です。完全な書き下ろしで、今後さらに練り上げていきたい曲。集大成だけで終わってしまっても当たり前なので、やりたいことは全てやっちゃった上で、さらに頭を切り替えて未来も見据えよう、というセットリストになっていますね。
──コンサートのひとつのクライマックスは、「ANGEL OF SALVATION」でのストリングスとの共演ということになると思います。いかがでしたか?
Syu 初めての体験でしたけど、すごく良かったですね。同時に“もっといけるんじゃないか?”とも思いました。メタリカの『S&M』やウィズイン・テンプテーションのように、こういったことを普通のレベルでやれるようになっていきたい。もともと壮大な音作りは好きで、風景やモノがはっきりと見えるような音像を目標にしているので。
SHO 歌いながらゾワゾワしましたよ。客席から観ていたかったですもん(笑)。途中で飛び出し特効のことをすっかり忘れていて、出た瞬間は下を向いていたんですよ。気が付いたらもうテープが出た後だったという(笑)。あとで映像でチェックして“ああ出てる出てる”と確認しました(笑)。
──この渋谷公会堂以降は表立った活動を行なってきませんでしたが、どんな日々を送っていましたか?
Syu アルバム制作ですね。実はもう曲作りは全て完了しておりまして、凄まじくキャッチーなアルバムになります。世界観がすごくきれいな感じで。絶対にみんなに喜んでもらえるアルバムになると思いますよ。
──考えたら、オリジナルアルバムとしては2年振りになるんですよね。曲作りに関してもずいぶんのブランクが空いたように思うのですが。
Syu 自宅で久しぶりにデモを作る作業を開始した時は“アレ?”という感じで。できた曲もストレートすぎて。そんな調子で3週間ほど続けていたら感覚が戻ってきたんですけど、毎年やっていないと曲作りの感覚が鈍ることに気付きました。そのことに気付いたからいいけど、気付かなかったらと思うと、ちょっと怖いですね(笑)。
──4月にはこの映像作品の発売記念ツアーが控えていますね。
Syu 映像作品とはかなり違う内容になるので、まったく別モノとして楽しんでもらえればと。初日は沖縄なんですが、バンドとしては初上陸なので非常に楽しみです。メタルファンがアツい街ということなので、そういった方たちの前でプレイできるのは本当に楽しみです。ラストのZepp Tokyoでもちょっとした仕掛けを用意しているので楽しみにしていてほしいですね。
取材:金澤隆志
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