2014-05-08

WEAVER、音楽でつながっている幸せを分かち合いたい

 ご存知の通り、WEAVERは1月末からロンドンに留学して音楽と英語修行の真っ最中。現地での生活について、音楽について、そしてニューシングル「こっちを向いてよ」について、メールインタビューのかたちで3人の元気な声を届けてもらった。

──お久しぶりです! ロンドンの暮らしはどんな感じですか? 渡英したての頃と比べて、変化を感じていますか?

杉本 ロンドンはいろいろな面で古きを重んじる文化なので、初めはとにかく何もかもがシステム化された日本と比べ、不便に感じました。そして、とにかく大雑把(笑)。特に僕は几帳面なのでとてもイライラしましたが、今は僕も良い意味で少し大雑把になってきました。

奥野 全てが新鮮で刺激的で、渡英して間もない頃は自分の価値観が毎日覆されていました。今までの価値観に対する囲いを取り払ってゼロから作り直していく中で、自分に対するネガティブな考え方も払拭できたので、以前より自分に対する自信やタフさが付いた気がします。

河邉 渡英したての頃より、いい意味で細かいことを気にしなくなってきたように思います。最初は生活し出すと日本と比べてしまい、不便なことに目がいってしまいがちですが、こっちのいいところも見つけられるようになってきました。

──ちなみにロンドンで一番のお気に入りの場所はどこですか? あと、一番おいしいと思う食べ物についても(UKは美味しいものが少ないという定説がありますが…)。

杉本 セントポール大聖堂。ここで聴くパイプオルガンは至福のひと時です。確かにご飯はあまりありません…が、スイーツパラダイスです! 甘いものがとにかく甘い!(笑)。

奥野 オールドストリート、リバプール周辺。たくさんのいいパブがあるので。特にオールド・ブルー・ラストは店の雰囲気もよくて、タダでギグも観れるのでお気に入りです。街中で食べるフィッシュ・アンド・チップスは美味しくないですが、ドーバーやブライトンなどの海に近い南のほうの街で食べるフィッシュ・アンド・チップスは美味しかったです。

河邉 テート・モダンという美術館です。無料で入ることができ、たくさんの作品を近くで感じることができます。川沿いなのでその辺りを歩くのも気持ちいいです。ロンドンでは今や世界中のものを食べることができます。イタリア、中国、タイ、トルコの料理など、豊富な種類の美味しいものを見つけることができます。マーケットの屋台では手軽に美味しいものと出会えるのでおすすめです!

──では、5月7日リリースのニューシングル「こっちを向いてよ」について。この曲は映画『百瀬、こっちを向いて。』の主題歌としての書き下ろしですが、どういうふうに作っていったのですか?

杉本 ピアノのリフから始まる曲で…特にラストシーンのイメージを監督が明確に持たれていて、そのシーンに映し出されている主人公のノボルの感情によりリンクする曲を、とリクエストをいただきました。そこから撮影現場を見せてもらい、完成前のものも見せていただけたので、明確にイメージを持って作ることができました。

河邉 ストーリーを読んで、イメージを膨らまして書いていきました。映画の主題歌ということで、主人公たちの姿とリンクするものを作りたいと思いました。

──最初はやさしく切ないスローナンバーのようで、後半に向けてリズムがどんどん力強くなるのが印象的でした。サウンド的には、どんなところにポイントを置いていますか?

杉本 サビであふれるエモーションをより引き立てるために、Aメロでは打ち込みのドラムを使うなどして少し無機質な雰囲気を作りました。プレイ面でも“静”の部分をできるだけ淡々と進むイメージでリズムを作りました。この曲のピアノは今回初めて使ったのですが、ブライトで重厚感もあって今までで一番いい音で録れた気がします。

奥野 ピアノとストリングスの得意とするピュアで切ないメロディーが、バンドのアグレッシブなバックアップを受けて、より力強く際立ってくるところが僕は好きです。

──歌詞は“初恋”をテーマにした切なさが胸に染みました。一番伝えたかったことは?

河邉 僕はこの曲で、ただ叶わなかった恋というのではなく、好きだと言えなかった恋のことを描こうとしました。気になっていたけれど、結局思いを伝えることができなかった人というのは誰にだっているんじゃないかと思います。若い人だけでなく、大人の人にも聴いてもらいたいです。

──カップリング「夢を繋いで」についても、改めて曲紹介をお願いします。

奥野 駅伝のテーマソングだっただけに、この疾走感が聴きどころだと思います。グリスアップ、ダウンを使ってうねるようなベースラインの歌わせ方、サウンドを意識しました。

河邉 この曲は何かに夢中になっている人を応援したくて作りました。誰もが憧れというものを持って走り続けるのだと思いますが、そんな憧れにいつかは僕たち自身がなれるようにと願いを込め、歌詞を書きました。

──もう1曲「Time Will Find A Way」について。この曲でのタイのバンドInstinctとのコラボはどうでしたか?

杉本 海外のフェス映像を観ていて、誰もがすぐにサビを歌えるキャッチーな曲を作りたいと思い、この曲ができました。サウンドも自分の理想に近いものができたと思います。Instinctは兄貴のような存在ですね。彼らのお陰でタイの方々に音楽を届けることができたし、タイを案内してもらったり、プライベートでもとても楽しい時間を過ごせました。そして、彼ら自身もタイのミュージックシーンの中で新しい音楽を作ろうといろいろ実験してることを知り、とても刺激を受けました。

──最後に、日本で待つファンへメッセージをお願いします。

杉本 ロンドンにいますが、僕たちは自分たちが良いと思える音楽を作って、そしてみなさんとその音楽でつながって幸せを分かち合いたい。それは何も変わりません。ツアーも発表されて、僕たちはそこでみなさんに会えるのを本当に楽しみに準備しています。ぜひ会いにきてください!

取材:宮本英夫

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