2014-10-03

GALNERYUS、“冬の夜空”を描いた、心奪う旋律

 今夏は初の欧州ツアーを大成功させ、日本を代表するメタルバンドとして深い爪痕を残したGALNERYUS。そのかたわら、およそ1年がかりで作られた最新作『VETELGYUS』について、Syu(Gu)とSHO(Vo)に訊いた。

──タイトルの“VETELGYUS”(ベテルギウス)はオリオン座の一等星で、冬の大三角形を形成する星として知られていますが、今作の全体的なテーマというのは?

Syu “冬”。11月23日に渋谷公会堂でライヴをやることが決まっていたので、その時に一番良い感じのアルバムにしたいというのがまずあって。曲作りを開始したのも去年の12月だったし。これまでの作品はあまり季節感がなかったので、今回はかなり冬の感覚を意識して書きました。

SHO 個人的にも季節の中で秋から冬の始まりにかけてが一番好きだし、その心情が備わっているようなので、特に意識せずに歌いました。夏のイメージだったら難しかったかも(笑)。

──以前Syuさんは“キャッチーなアルバムになる”と話していましたが、その点は強く意識したのですか?

Syu 今回はとにかく歌メロを第一に考えて曲作りに臨んだんです。これまでは、まずギターを1本入れて、その後にドラムやベースを入れて、それから歌メロを作っていったんだけど、今回はギター1本のみの状態で歌メロを録って。オケを最初に作ってからだと、どうしても歌が邪魔されてしまう。歌メロが最初に決まっているとバッキングは歌に対していらんことしなくなる。SHOさんの歌は我々の最大の武器なので、そこは曲げたらあかんなと思って。

──SEを経てのオープニング曲は日本語詞の「ENDLESS STORY」ですが、1曲目に日本語詞を持ってくるのは初めてだとか。これも歌のキャッチーさを際立たせるための作戦?

Syu 特に意識したわけじゃないんです。SHOさんの日本語の歌に説得力が備わっているのはみなさんご承知だと思うので、1曲目に持ってくるのは必然でした。僕としてはSHOさんがこれだけ伝わりやすい日本語を歌えるのだから、全部日本語でもいい。そう強く思うのは7月のヨーロッパツアーで受け入れてもらえたということがあって。日本語の曲でもみんな一緒に歌ってくれて、日本語のメタルが受け入れられていることを実感したんです。意味を理解しているかどうかは分からないけど、母国語ならではの説得力があるんだろうなと。

SHO 僕としては、やはり普段喋っている言語ですから日本語のほうが歌いやすいし、表現しやすいというのはあるけど、歌メロによって“ここは英語のフレージングのほうが合う”という場所もあるので、その辺は臨機応変に考えています。久武(頼正)プロデューサーも以前のような英語に対するこだわりというのはないようなので、日本語詞の曲を頭に持ってきたのもそういった姿勢の表れなんでしょうね。

──「THERE'S NO ESCAPE」と「ULTIMATUM」はひとクセあるシンセフレーズが曲を牽引していく様子が印象的でした。

Syu 2曲ともフレーズは僕が打ち込みで作りました。最近こういうの好きなんですよ。「THERE'S NO ESCAPE」は、ちょっと六本木の匂いがするでしょ?(笑) メタルにダンス系のノリを絡めた結果です。「ULTIMATUM」は男気のある8ビートの曲だと思いきや、こういうシンセが乗るから若干違った感じに聴えるという。そこを狙いました。

──GALNERYUSにとってネオクラシカルは重要な要素ではあるけど、こうして見ると、アルバムの随所に“決してそれだけではないぞ”という強い意志を感じますね。

Syu 「THE GUIDE」はまさにそういう曲。ネオクラ風味ではあるんだけど、“ネオクラ一辺倒ではないぞ”という。コーラスパートを充実させたり、マイケル・シェンカー的なギターを入れたり、かなり取り組みました。

──Syuさんの曲が大半を占める中、異彩を放っているのがYUHKI(Key)さんのペンによる2曲でした。

Syu プロデューサーの意図として、バリエーションが欲しかったようで、無茶振りに近い要求があったみたいです(笑)。YUHKIさんはもともとネオクラな人なんですけど、「SECRET LOVE」と「ENEMY TO INJUSTICE」の2曲ともまったくネオクラじゃない(笑)。でも、バンドとしての振り幅の広さが分かってもらえると思います。

SHO 「SECRET LOVE」は歌詞も素晴らしい。YUHKIさんのムッツリな感じが出ていて(笑)。

──(笑)。あと、「ENEMY TO INJUSTICE」の展開には驚きましたよ。

Syu 最初は『ドラゴンクエスト』的な感じで、いきなりウェスタン調になるという。ちなみに仮タイトルは“マカロニ・レインボー”(笑)。

──マカロニ・ウェスタンとリッチー・ブラックモアのRAINBOWですか(笑)。

Syu そのふたつを足して2で割った感じにしたかったんだけど、割れてないという(笑)。

──インスト曲「VETELGYUS」では、ケルト風のメロディーのみならず日本の民謡のようなテイストも感じられました。

Syu 日本の民謡とケルト音楽は音階がほぼ一緒。僕はゲイリー・ムーア、マイケル・シェンカー、最近で言えばNightwishから強い影響を受けているので、意識的に取り入れたというよりは、自然と受けた影響が出たという感じかな。

──改めて完成したアルバムを見渡してみていかがですか?

Syu これまでで一番バリエーションに富んだ作品になっていますね。そして、これまででもっともエモーショナルで、ヴォーカルがきれいに聴こえるアルバムです。

SHO やはり、どの曲がシングルになってもおかしくないであろうキャッチーさに尽きますね。

──10月から11月にかけては全国ツアーがありますね。公演数はGALNERYUS史上最多だとか?

Syu 今回は非常に長いツアーなので、体のケアをして、各地のみなさんに均等のクオリティーのライヴを届けられるよう頑張りたいです。

SHO 体が資本ですからね。時間を見付けてはとにかく寝る、と(笑)。

取材:金澤隆志

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