風が包みこんだ大きな木の下で 僕は夢を歌おう
四葉のクローバーを ひとり探し歩いた頃の夢を
胸の奥で点滅する寂しさだけが 道を照らしてた
光を待ちくたびれると いつも それだけが道を照らしてた
あなたに出逢い 分かり合えた 一つ一つの夜を分かち合えた
通じ合うのは言葉じゃない 互いの胸に秘めてる孤独さ
虚勢を張り続けるこの唇を あなたは優しく撫でてくれた
やっと僕は僕でいられた

聴かれなかった歌は こぼれてく涙は
空と大地が受け止めてくれてた
人は「ひとり」だって 信じて生きてきた
あなたに出逢うまでは ずっと

今の自分のままで 人を愛す勇気がなかったから弱さを隠し
本当の自分が見えなくなるくらい 遠くまで走ろうとしたんだ

絵の中の青を切り取って 自分の空に貼り付けたりして
もっと青い空が欲しい そう願うのはみんな一緒だね
笑顔は作るもんじゃない 心の淵からこぼれるもんだね
感謝はしようとするもんじゃない 自然と湧きあがるもんだね
人よりも もっと幸せであらねばと いつの間にか思ってた
比べることのできないものまでも比べて 鎖を身につけた
痛みが遠くの方で泣く声がしたから レンズを覗いた
優れる者だけが愛されていた

探そうと思ったら 人間なんてのは 欠点だらけの生き物さ
愛される理由がなくて 自分を探した 僕は少し間違えていたね

行くあてもないまま 漂うようにして
いつも「ひとり」を選んできた
笑顔も喜びも 触れ合いの内側から
咲きこぼれてゆくものなのに

傷のない場所なら こんなにもあるのに
向き合うことから逃げてきた
全てに目を伏せて このまぶたの裏に 完璧な世界を描いたけど
瞬きの向こうに 愛を探した時 祈りが一滴こぼれた
か細い親指で 拭ってくれたのは 傷だらけのあなたでした

風が包み込んだ 大きな木の下で あなたと二人でいよう
眠りにつくあなたの やわらかいまぶたに 静かにキスを落とそう


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