目覚めたら公園のブランコにいた
傍に生える濡れた草がとても奇麗だったから
今日はあなたに会うのを止めようと思う

何故か私はとても苦しくて小さかった
誰かの呼ぶ声がするけど行きたくない
濡れた髪がまだ乾いていないから

誰もいないことにホッとした それから
ギターが足りないので泣いた

いつからここにいるのか考えてみた
それどころか見上げると空が見当たらないから
もっと力を入れてブランコをこいだ

ぶんぶんこいでたから滴は高く昇り
水色を少しづつ埋めつくしてゆく
そしたら空が出来て髪が乾いた

誰もいないことにホッとした それから
ギターが足りないので泣いた そしたら
誰かの呼ぶ声さえ消えた それでも
金魚が心配で泣いた

そうか 足りないのは 空だった
置き去りにしたのは 空だった

空は作れたのに 小さいままだし
ブランコの止め方も忘れてしまった
もう戻れない
あなたの元にも ギターの傍にも


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