昨日の晩から君は月を見てる 朝日が昇っても月は見えるの?
声をかけても聞こえていない そんなところが僕は嫌いで好きだった

カレンダーを破る音で目覚めた冷たい朝はいつだっけ
寝ているうちに雨が降って止んで テレビからインチキ女の声がする
「毛布の中で活きる革命家は死ねよ」そんな感じのこと話してた
同じような日々をぐるぐる周り 三周くらいして僕は死んでいく

分りきったこと言っているだけ それでもここから抜け出そうぜ
決まったやり方で僕らは幸せになんかなれない

サイレンが鳴って耳をつんざいた やっと君は月を見るのをやめた

急いで散らばった欠片を集めて 君の気付かないうちに隠した僕は
毛布の中へ

優しいだけの言葉が僕の口からシャワーのように吹き出して虹を作る
七色に光る綺麗な虹を「汚い色ね」って君は笑って泣く

また降りだした雨の中 かき消した虹の色は忘れて
反射しあうガラスの欠片みたいに僕らは擦れ合った

サイレンが鳴いて耳をつんざいた 触れ合った指はもうすぐ離れてく

毛布の中からそっと片足を出して冷え切った部屋から早く出ていこう
カレンダーを破る音で目覚めた冷たい朝
いつだっけ ねぇいつだっけ
外で月を見ようよ 僕はそれを見ているよ
もうそれだけでいい
本当にそれだけでいい

いつもと同じ 君は月を見てる これからどうしようかなんて考えてない
バックミラー越し君と目が合う サイレンの音から遠ざかっていく


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