どれだけ揺すっても、溶けない水と油。永遠の未完成。

生まれるこの気持ちを、言葉だけでは説明できない。

雨に打たれていた。
俺たちは襟を立て、間に合わなくても進むだけ。
その地図を捨てちまえ。

濡れた袖を絞り、速度は落とさぬまま、
泥だらけの靴と、かき消されていく足音。

それでも、手を取らぬ俺たち。
ただ、同じ方角を目指している。

雨に打たれていた。
俺たちは襟を立て、間に合わなくても進むだけ。走るだけ。
雨が上がったら、俺たちは悲しみと、風を追い越して、
あの虹を追いかけていく。西南西へ。


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