昔 描いた夢で
あたしは別の人間で
ジャニス・イアンを
自らと思い込んでいた
現実には本物が
居ると理解っていた

此処の所描く夢の
あたしはあたしだから
欲望も何も区別が
つかなくなっていた
現実でも
ほとんど不確かだ

あなたの髪を切らなきゃ
真っ黒な其の眼が
あたしの眼に光を射てば
呼吸が出来る
いまは還らない影など
全く厭だけれど
あなたには殺されても良いわ

手錠をされたままで
あたしに 跪いた
独り切りじゃ
泣いてばかりになる為
誰かにそっと
寄り掛かるのであろう

あなたはあたしじゃなくちゃ
真っ白なほっぺたに
透き通る小さな雨垂れを
落としてしまう
でも泣かないで 今すぐ
鍵を開けてあげる
あなたには全て許しちゃうわ

あなたの髪を切らなきゃ
真っ黒な其の眼が
あたしの眼に光を射てば
呼吸が出来る
いまは還らない影など
全く厭だけれど
あなたには殺されても良いわ


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