そびゆる樹木(きぎ)を
足のように
月が 立っている

森は影絵を
切り取られて
そっと 眠りにつく

泣くのはおやめよ
やさしいけもの
光る泉の水をお飲み
あしたという日に
想いは届く
生きる勇気に
出逢えるだろう

花とびをせむ
香りたてて
窓を 叩く月

街は残らず
燈(あかり)を消し
門を 開けるがいい

疲れたつばさを
休めておいで
夢は黄金彩られて
目覚めるその時
心は澄んで
そっと静かに
輝くだろう


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