夜行列車は朝6時に旅人を連れてくる
乾いた風を頬に受け まぶしげに目を細めて
こう言うわ
美しいところだと
まるで夢か映画のよう
もしもここで暮らしていたなら幸せだろうって

私にはただ退屈な景色
ほかの生き方なんて知らないわ
この町で生まれて死んでいくの
遠すぎる あなたの住む世界は

誰もが皆腕を広げ 旅人を受け入れる
あなたは無邪気な笑顔でありがとうと繰り返す
そして言うわ
優しい人ばかりだと
まるで親友か家族だ
いつかふたたび訪れるまで忘れないでって

私には毎日同じ景色
普通が何かなんて知らないわ
二度と会えないことわかっている
遠すぎる あなたの住む世界は

夜行列車は朝6時に旅人を連れてくる
花売りは線路に座って その時間を待ってる


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