図書館の脇にある小さな公園で見る夕暮れが
私はとても愛おしかった
手のひらにのるくらいの小さな喜びを誰もが
大事そうに抱えて帰っていく

いつか声が聞こえた あなたの声だった
「さあ、もう扉を開いてもいいんだよ」

あなたのいない部屋 あなたのいない街
これからも私のこの物語は続いていく
あなたに会えた時 ちゃんと笑えるように
生きていく、だからいつも私をどこかで見ていてね

朝目が覚めたらまずあなたの声を思い出して
ほっとするのが日課になった
あなたのいない世界で笑うのが怖かった
だから私は心を殺した

だけど声が聞こえた あなたの声だった
「さあ、もう扉を開いてもいいんだよ」

あなたのいない部屋 あなたのいない街
これからも私のこの物語は続いていく
あなたに会えた時 ちゃんと胸を張れるように
生きていく、だからいつも私をどこかで見ていてね

波のように押し寄せてくる例えようのない淋しささえ
忘れてしまうのが怖い悲しい愛しい

あなたのいた部屋 あなたのいた街
ここから私のこの物語は続いていく
あなたに会えた時 ちゃんと胸を張れるように
生きていく、だからいつも私をどこかで見ていて
あなたに会えるその時まで


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