いつの日か後悔するとしても
この痛みを忘れてしまいたくない

何度でも、何度でも、思い出す度に傷が疼いて
気が狂う痛みが鮮やかに君を映し出すように

夜空を染めるように蒼く潮騒が爆ぜる
いつもと同じ退屈なだけの街
こんなにも当たり前の夜 当たり前の景色の夜は
今にも君の声が聞こえそうで

いつの日か打ち寄せたガラスみたいに
優しく丸く淡く変わっても

何度でも、何度でも、思い出す度に傷を開いて
気が狂う痛みがいつまでもずっと癒されないように

体の奥の赤い海で記憶が爆ぜる
僕らはいつも不満そうに笑っていた
あんなにも当たり前の事 当たり前の景色が実は
掴んだ砂が音もなくこぼれた

今、夜空を染めるように蒼く潮騒が爆ぜる
僕らが生きた退屈なだけの街
こんなにも当たり前の夜 当たり前の景色の事を
最後に僕は
瞼に
焼き付けた


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