黒い夜、背を向ける空、木々が曲がり始める時刻、重ねる手のひらの温かさよ。
ゆるり抜け出す四季の隙間にさえ。
旧暦八月十四日に、届けと願い、この季節から準備をする、想い出の蛍へ向けようか。
流れ流れてこの春の瞬間。
夢のようだね、あの頃の私はまだ変わっていませんか。
曲水、この場所でもう一度会えるのは。
嘘じゃない、離さない、たった一つの集うべき場所で。
ひがなひがな、うつろえど、またかなえてみせるよ、いま。
言葉を失いそれでも千段の契りはなくならないのです。
曲水、この場所でもう一度会えるのは。
嘘じゃない、離さない、たった一つの集うべき場所で。
めぐり合う、この場所でもう一度会えるのは。
嘘でいい、外さない、たった一人の埋もれる場所で。
ひどくおびえ、まちぼうけ、わすれたくないよ。
ひがなひがな、うつろえど、またかなえてみせるよ、いま。
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