夜明けが始まる海辺を
俯き 二人 歩いてく
「やっぱりもう ムリだよ」と云う君と

前に別れを決めたのは
夕暮の街 立ち尽くす僕に
先なんて 何一つ視えない、と…

少し 疲れた横顔に
君を 自由にしてあげたくて
ほどいた ぬくもり

繰り返す さよなら 波のように
季節は途絶えても まだ
僕達は惹かれ続けて

新しく 抱き締めてた誰かを
傷つけ壊しても また
追いかけたかった

「過ごす世界が違うから
仕方ないよね」と 微笑む君の
投げて来る コーヒーが手を逸(そ)れる

拾い 払った砂のように
総て 置いてこうとする君に
指先 伸ばした

終わらない いとしさ 波のように
どれだけ逸(はぐ)れても また
僕達は出逢い続ける

諦めない ずっとそうだったよと
捕らえる眼差しに 今
君の瞳(め)が揺れる

想いが ただ 打ち寄せ続ける


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