1年前よりも
距離のある座り位置
ずいぶんめくるめいた
物語の着地点 いつかのベンチ

考えた挙句の
最初の一言は
どこかよそよそしくて
こらえきれず君が笑う 僕も笑う

始めようか
二人の恋のエピローグ
あとがきに似たエピローグ
思い出話に花を咲かせよう
次の約束なくたって
別の道を歩いたって
僕の時代が君の中 消えないように

そこは危ないよって
忠告しといたコーヒー
案の定 音を立てて
転がればもう大慌て 大騒ぎ

相変わらずだ
見た目以上そそっかしくて
いつも何か事件が起こって
二人であたふたする感じさえ
分厚くなった脚本に
書かれてある1ページ
僕の時代はきっとずっと息づいている

傷跡だって愛しい
この夜に溶けてゆく

二人の恋のエピローグ
僕にとってはプロローグ
思い出話に花を咲かせよう
知らない君が増えたって
誰かが君を染めたって
僕の時代はきっとずっと息づいている
息づいている


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